本の話をするはずがまどマギの話に

 女性が当事者となるセックスはリアルなもので、いざ自分の身にその行為をあてはめてしまうと、恐怖感がわき起こる。セックスに直面することは、女子にとって男性という未知の存在に評価されてしまう恐るべき体験なのであり、激しい抵抗を覚える。女性が男性に力で上回ることはしょせん不可能で女性は常に受身でしかありえないのだ、と強く思い知らされるからだ。(p.161)

 すごくよくわかってしまった。
 ただ、引用部分の前後でそういう女子が「やおいもの」に実際の性体験の代償体験としてはまっていく傾向にある、という話がされていて、それについては「たぶんそうなんだろうなあ……」という、おぼろげな感じしかしないのであった。
 どうして自分はそういう傾向から外れてしまったのかと、十代のころを思い返してみる。そういやその頃は、男と女か、男同士か、女同士かに関わらず、性描写全般苦手だったな。見たくなかった。というか、恋愛もの自体あんまり好きではなかったというか……恋愛といっても描き方が淡いやつとか、恋愛じゃない関係を描いた作品の方が好きだった気がする。
 そういう好みは今もちょっと残ってて、たとえばまどマギ二次創作でも、あのキャラ達が友達同士の範囲を超えたスキンシップをしてるやつは苦手だ。彼女らがあくまで「友達」であるから私はあの作品が好きなのでして(「恋」にも似た「好き」や「憧れ」を抱いていたかもしれないけれど、「抱きしめたい」とかはあったかもしれないけれど、「えろいことしたい」「自分のものにしたい」とは違ってたと思うんだ)……なんか違う話になってしまった。