debedebeさん

id:debedebeの死 - ゆうれいパジャマβ

 触発されたので書きます。debedebeさんにはゆと部のオフ会で何回か会ったことがあって、亡くなったこと自体はだいぶ前に夫*1経由で知っていました。

 オフ会で会ったことがある、といっても、多分直接話したことはほとんどないんですが。私のような頭のかたい人間からすると、でべでべさん、「あ、そっから疑ってかかるんだ……」と思ってしまうような視点から物事を見る、とにかくおもしろい人だなあ、と……インターネットでもオフ会でも遠巻きに見ていました。彼のインターネット上の文章では、オフレポの中でid:akzさんとid:littlelielittleさんについて「この狙いすましたキャラデザは誰の所為ですか」みたいな記述をしていたことが、よほど印象的な表現だったのか何故かやたらと覚えています。

 夏のオフ会で、夜も更けた頃、浴衣(女物の)を着て歩いていた彼が、通りすがりの知らないおばさんに「あんた男でしょ!?」と絡まれて浴衣をぺろんとめくられそうになっていたことを思い出します。

 知っている人が亡くなるのは悲しいです。あの頃出会ったインターネットの人たちには元気だったり元気じゃなかったりしながらもなんとか生きてて欲しいしその様子を伝え聞いていたい。

*1:ちなみに夫もゆと部の人です、今まではっきり書いたことは無かったけどid:Ikkan01さんです。そんなこともう知ってる人しかここまで読みにこないと思うけど

 娘が春からずっとはいていた靴(13cm)、最近指先がちょっと窮屈かな? と履かせる時に感じたので、娘を連れて新しい靴を買いに出かけた。入店してすぐ子供用カートを指差して「のる!」と主張するも、実際に乗せると数分で「おりる!」と言い出す娘である。
 試し履きした靴二足を並べて、「うーん、どっちがいい?」と娘に訊いてみて、「こっち!」と彼女が迷わず指差したピンク色のスニーカーを買いました。

アンパンマンのぬいぐるみ

 美術館へ娘と二人で行ってきた。娘(1歳8ヶ月)にとっては人生初の美術館。といっても彼女は行きの車の中でぐっすり眠ってしまい、抱っこしてもベビーカーにのせても寝たままだったので、起こさず展示を見て回った。娘は途中で目を覚ましたのだけれど、状況が理解できなかったのか人の多さにびっくりしたのか声も出さずに固まってしまっていた。
 ところで娘はアンパンマンのぬいぐるみ(大人の手のひらほどの大きさ)を持っているのだが、最近それがいたくお気に入りで、外出する時も持っていきたがる。美術館からの帰り、スーパーへ買い物に立ち寄った時もアンパンマンを抱えたままで、いつもはアンパンマンはお留守番だよと説得して車内に置いていくのだけれど、今日はまあいっか……と油断して、アンパンマンを小脇に抱えたままの娘を店内に連れていったのが運のつきだった。買い物を終えて帰ろうとしたら、娘の手からアンパンマンが消えていた。
 落としたかなと店内を見て回り、店員さんにも聞いてみたけれど、アンパンマンは見つからなかった。夕飯の支度を始める時間が迫っていたので、仕方なく一度あきらめて帰ることにした。帰りの車内で娘が「あれー? あんまんまん(アンパンマン、とはまだうまく言えない)はー? あんまんまんいなーい」と何度も言うので、うう……お母さんがもっと気をつけていればよかったね……ごめんよ娘……と罪悪感にさいなまれた。
 アンパンマンなくしちゃったかもしれないよとしょんぼりして夫に報告したら、夜もう一度スーパーを見に行ってくれた。そしたら、見つかった。忘れ物コーナーには届けられておらず、売り場の一角にちょこんと座らされていて、あまりにも風景と調和していて最初気づかなかったそうだ。誰かが落ちていたのを拾ってそのへんに置いてくれたのかな。
 そんなわけで、アンパンマンは無事娘の手元にもどってきた。よかったよかった。もうなくさないように気をつけよう。とっぴんぱらりのぷう。

不可逆

 どんどん大きくなる娘を見ていると、時は不可逆なんだなあと思い知らされる。娘が赤ちゃんに戻ることは無いし、背が伸びて体重も喋る言葉も増えていくのを止めることはできない。そんなの当たり前だけど、すさまじいスピードで成長していく一歳児を見てるとそんなことをしみじみ感じてしまうな。

丸8年

連れ合いと初めて会ったのはゴールデンウィークだったなと、連休の終わり頃に気づいた。もう8年も前のことになる。
なんで結婚したんだっけ。しあわせになろうとして結婚したわけじゃない気がする。どこに行っても誰といても嫌なことだってめんどくさいことだってあるだろう、悲しいことも起きるだろう、それならせめてこの人の近くにいたいと思ったのだ。でも本当にこんなに色々考えていたのかな、今の思いはこうだけれど、当時はもっと考えなしだった気がする。

「巣作り?」
「そう。発情期とは違うと思いますけど、そういう季節がやってくるんですよ。時期は人によります。そのときになると、所帯もっちゃうんですよね。あとで考えると、どうしてそいつとでなきゃなんて論理的説明はできません。女性はそれを運命と呼んでありがたがりますけどね」

松村栄子『セラヴィ』に出てきたこの言葉が一番しっくりくる。思い返すと自分がやったことと思えないもの、まさか九州から東北に嫁いでくるなんて。運命に導かれたと思ってありがたがっておこう。