覚えているうちに・その一

 地震が来たのは仕事中。縦揺れの後横揺れ、というのがあんなにはっきりわかった大きい地震は初めてだった。ずいぶん揺れが長くて、机の下に入ったほうがいいんだろうかと迷っている間に、「建物の外に出て」と指示が出た。外に出てからも揺れは続いた。内履きで雪を踏んでいるものだから冷たかった。ようやくいったん揺れがおさまって、屋内に戻る。「緊急地震速報」なんて便利な機能が携帯電話についていることを初めて知る。停電しているし仕事打ち止め、全員帰宅、ということになり、とぼとぼ帰る。

 家について、水道とガスは止まっていないことを確認。このあたりからEzwebも見られなくなる。だんだん暗くなってきて、暖房器具が停電で使えないと寒いなー……と思いながら布団にくるまってたら、いつの間にか寝てた。
 ふと目をさますと真夜中。寝て起きたら電気復旧してたりして? というかすかな期待はあっさり裏切られ、まだ停電中なのを確認。こういう時実家ならろうそくとかあるのにな……一人暮らしはこういう時心細いな……まあ起きてても不安になるだけだし寝よう、と目をつむってたらいつの間にか寝てた(我ながらずぶとい)。