創作演習B

 ある作品の冒頭だけを示されて、この続きを書いてみましょう、って課題が出ました。この授業では、授業中に何人かが指名されて、途中まででもいいのでよかったら書いたものを音読してください、と言われます。みんなの前で読みたくなければ読まなくていいのですが、せっかくこういう授業とってるんだし! 読むは一時の恥! と最近開き直って、わたしは当てられたら読んじゃってます。
 今日はなー……読んでみたものの、冒頭の文章の雰囲気を無視してラノベっぽいノリになっちゃってたのがわたしだけだったので、なかなか恥ずかしかったです。うむ。

 しかし、この授業に出てていつも思うけれど、みんな文章が達者だなー……。
 自分は物語の読み手にしかなれない、書き手にはなれっこないとずっと思っていて、それはこんな授業をとっている今も変わらないのでした。
 うちの専攻には最初から創作がやりたいって目的を持って入学してきた人もけっこういるけれど、わたしはそうじゃないからなあ……。入学してすぐの「研究と創作どちらに重きをおきますか」ってアンケートの設問にも研究って答えたし、去年まで児童文学の読み方とか日本児童文学講義とか、評論を書くような授業ばっかりとって、創作の授業はとらなかったし。
 今年度創作演習を二つとってみたのは*1、せっかく珍しい授業がうちの専攻にはあるんだから、それを受けないのはなんだかもったいないという、せせこましい気持ちがあったから。それと、中学生の時ちょっと書いてみて、あー自分には無理だー読んでる方が好きだー、と早々に投げ出した「創作」って行為を、今やらなきゃいけない状況になったら(なにせ授業だから、書いて提出しなきゃ単位はもらえない)どんなものができるのか興味があったから。
 ちょっとやってみて、読んでくれた何人かから感想を一言二言もらったけれど……たいてい「ちほちゃんぽい」「ちほちゃんらしい」と言われるのでした。うーん……そう言われるのがいやなわけではないけれど、わたしの書くものがわたしを知る人から見てわたしっぽいというのは、意外性がなくてなんだかつまらないです。しょうがないけれど。
 あと、創作だと、内容に自分の好きなものが駄々漏れなのがすごーく恥ずかしい。いや、日記でさんざん恥ずかしげもなくあれが好きこれが好きと発信しておいていまさら何を、という気もするけれど、創作した話の中に発見されるというかたちで自分の好みが発覚するのはなぜか恥ずかしい。

*1:去年、「編集入門」って授業でも、創作のまねごとはしたけれど