穂村弘 『短歌という爆弾』 小学館

短歌という爆弾―今すぐ歌人になりたいあなたのために

短歌という爆弾―今すぐ歌人になりたいあなたのために

 珈琲のおかわりを繰り返しながら、いろいろみんな大変なんだな、という平凡な結論におさまりかけたとき、ふいに彼が言った。 「でも、僕は今の日本に生まれただけで充分です。ここは歴史的に見ても世界的に見てももっとも恵まれた場所だと思うから。ここで満足できなかったら、全部自分のせいだと思います」 私は思わず納得して、ちょっと感動して、でも、その満足っていうのが不思議なほどむずかしいんだよな、と思った。(P.7)

 歌人になりたいわけではないけれど、ほむほむの文章に興味があったので、図書館で見かけた時借りてしまった。