吉本ばなな 『ハードボイルド/ハードラック』 幻冬舎文庫

ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)

ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)

 でも私は生きた人間がいちばんこわい。生きた人間に比べたら、場所はどんなにものすごくても場所に過ぎないし、どんなにこわくても幽霊は死んだ人に過ぎないと思っていた。いちばんこわいことを思いつくのは、いつでも生きた人間だといつも思った。(P.17)

 先日、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(村上春樹新潮文庫)を読み終わり、ああおもしろかったと満足したので、なんとなく題名に「ハードボイルド」を含む本つながりで続けて読んでみました。