自分の世界とやら

 「自分の世界に閉じこもってそう」と、子供の頃からたびたび言われてきた(「自分の世界を持ってそう」と肯定的に言い換えられることもある)。否定はできないけれど、「閉じこもる」ことが本当にできていたら、こんなに些細なことでいちいち揺さぶられてへどもどしなくてすむはずなのだ。一日の出来事を処理しきれなくて、一人になってからも他人の声がわんわん反響して、眠れなくなったりしないのだ。
 閉じこもれるものならもっとちゃんと閉じこもりたい。外界からの情報を薄めたい。自分を守りたい。