「こんなこと思っちゃいけない」ってずっと思ってた

「こんなことくらいで」とか、「大げさ」とか、いつか誰かに言われた言葉で自分の感情を抑え込もうとするのを止めようと思った。

 改めて、自分が今まで「大げさ」「そんなことくらいで」「気にしなくていいのに」と言われるたびに傷ついていたことに気づいている。それらは何気ない感想だったかもしれない、あるいは些細なことに怯える私をなだめるためのやさしい言葉だったかもしれない。でもそう言われるのは私にとって、私の中の感情を、「あってはならない」「価値の無い」ものだと判断されたも同じだった。こういう言葉を発したのは、たいてい親や先生や友達など、自分より世の中のことがよくわかっていそうな人たちで、その人たちに自分の感情が認めてもらえないことに、私は打ちのめされたのだった。

 たいへん人に影響されやすい私は、「あってはならない」と人に判断された感情を、自分が持っていることはいけないことだと思い込んだ。だから、そういう感情は抑え込んで無かったことにしようとしたし、いつまでもそういうことで悩む自分に罪悪感を抱きもした。

 でも、他の誰かにとっては大したことのないことでも、私にとっては確かに不安や恐怖の原因になる。そしてそれは、「こんなことくらいで」って何べんとなえたって消えないのだ。いいかげん、ちゃんとそれを認めなくてはならないな。