どこにもいない

 段ボールにしまいこむ前に、高校時代のアルバムを開く。セーラー服で、ポニーテールで、箏を弾いてたわたしはどこにもいないんだなあ、と当たり前のことにしみじみする。
 寂しいのはわたしが通った校舎ももうない(新校舎になって移転したから)ということだ。仕方がないけれど。