ほんのちょっと年上なぐらいで

 穂村弘のエッセイに、年上の彼女と遠距離になる時「だって、あたしのいちばんきれいなときをみてもらえない」と泣かれたって話があった。その彼女の気持ちが今よくわかる気がする。日に日に若さの魔法はとけてゆくのに好きな人に会えないっていうのは恐怖だ。

 普段はほんのちょっと自分の方が年上だなんてこと、これっぽっちも意識してないけれど、こういうこと考えると悲しいし不安になってしまう。これから先どうなるとしても、少しでもきれいなわたしを覚えててほしいのだ。