一人でもきっと大丈夫

 朝お風呂に入って、その残り湯を使って床をふきふき。それから家を出る。
 歩きながらいろいろ、考える。

つまり月並みな言い方かもしれないけれど、ひとりで生きていくことのできないひとは決してふたりで生きてはいけないということ……それはね、わたしが相原の家を出てからずっと考えていたことなのだけど。

(中略)

 美里さんという方もそんなことを感じているのではないかしら……彼女にはまだひとりで生きていく強さが身についていない、だから自分の中に他人のためのスペースをとってあげることができない、そう思っているのではないかしら。(松村栄子『セラヴィ』福武書店 pp.192-193)

 最近、かれしさんと別れても私、大丈夫だなあ、と思う(そんな予定は今のところないけれど)。
 もう日常の一部と化してるので、別れたらきっと辛いけど、辛いだけだな。自暴自棄には、ならないな。いなくても、友達と遊んだり、本読んだり、のほほんと楽しく過ごせるだろうなあ、と。そんなことを考えてたら、引用した『セラヴィ』の一節を思い出したのでした。

 ……「ひとりで生きていく強さが身についた」とはとても言えないけれど。でも、一人でもきっと大丈夫なのに、一緒にいる方を選んでる、というのは大事なのかなあ、とか、そんなん。うーん、うまく言えない。