ストーリーテリングのこと

 実際にお話を覚えて人前で語ってみた雑感。
 Twitterにも書いたけど、覚えて語る練習をしている時、箏曲部時代を思い出した。暗譜して演奏するのに似てるなって。思い出そうとしなくても勝手に次の言葉が出てくる状態、は、譜面やら何やらを思い出さなくても手が勝手に動く状態と似てるような気がする。
 昔話には、三回似たようなパターンが繰り返されるものが多い。わたしが語ったお話もその手のもので、ちょっとだけ違う言い回しが頻出するので、覚える時最初は混乱してごっちゃになった。よく間違える個所を間違えないよう覚えこもうとしてもなかなか頭に入らなかったけど、何回も語ってお話の流れがつかめてくるとごっちゃにすることはなくなったな。油断してひょこっと間違えることはあったけど。
 あと、不思議だったのは、「少しもいやがらずにせっせと働きました」って一文を、毎回「一言も愚痴を言わずに働きました」って言い間違えそうになってたこと。愚痴を言わない、なんて表現お話の中には一回も出てこないのに。「少しもいやがらずに」って言葉のイメージが頭の中で勝手に別の言葉に置換されちゃうんですね。勝手なことするなよう、と自分に文句を言いたい気分でした。