雑文

 彼女がしたことを間違ってるとは思わなかった。むしろ誠実だと思った。「もう無理」なのに続けたらきっともっとつらいことになっただろうから。
 ただ彼は、かわいそうだった。彼女が望む物語に相応しくないとわかった途端に切り捨てられた、という感じがして。そういう風な捉え方をしたのは、勝手に当時の自分を重ねたのかもしれないし、実はずいぶんその時も彼が好きだったからかもしれないし、わかんないけど。