西の魔女が死んだ

 おばあちゃんが、背が高くて姿勢がよくて骨格がしっかりしてて、やさしくて茶目っ気たっぷりで、まったくもって原作のイメージ通りでした。お母さんの「仕事ができる」女っぽさも、まいの普通の女の子っぽさも、ちょっと気の弱そうなお父さんも。ゲンジさんも、外見も言動もいかにも思春期の潔癖な女の子が怖がったり嫌悪感を抱いたりしそうな感じで、まんまだったなあ……。
 わたしが、好きな小説が映像化された際に不満をもらすことが多いのは、原作で大事にしたい部分が改変されたり削がれたりすることが多いからだけれど、これはまったくそんなことなかったです。何度読んでも泣きたくなるいとしい場面はそのまま見事に映像化されてて、追加されたエピソード(郵便屋さんの話とかね)も邪魔ではなくて、むしろそのおかげて起伏のある物語になっていて。(そういえば、原作ってけっこう短いか……長編というより、中編と呼んでいい長さかも)
 それにしてもね……山とか田んぼとか畑を見てると実家に帰りたくなる……ふるさとが恋しいよ……