高校生の頃

 高校生の頃も、はてなダイアラーだった。今読むと、よくもまあこんなことを恥ずかしげもなく……と赤面してしまうようなことが書いてあるのだけれど、書かないように必死で隠してきた感情があったことも思い出した。

 隠したかったのは、「自分にも欲情される価値があるってことを知りたい」*1って欲望だった。
 「彼氏がほしい」とか「恋愛したい」とは、たぶんちょっと違う。ただひたすら、自分にその価値があるかどうか知りたい、あるならそれを認められたい、肯定されたい……っていう。
 表向きわたしは、自分はきっと一生恋愛なんかできないよーとか、女の子といる方が楽だーとか、自分を好きになる人なんかいるはずないとか……ことあるごとにそんな発言していた。もちろんそれに嘘はなかったけれど、表面化でずんずん、「少しでも若くてきれいなうちに自分にも異性の対象物*2になる価値があるのかどうか確かめたい」って気持ちは募っていた。……発情期、って言うのかな、これも。自分の容姿も性格もまったくもって好きになれず好かれる価値があるとも思えず、そのぶんはっきり自分を肯定してくれる自分以外の「誰か」を求めてた、そんな時期。

 そういうふうに高校時代は、何に対しても一生懸命で、いつも切羽詰っていて焦っていた……気がする。今思うと、だけれど。

*1:女性には四つの偏差値がある、それは「学力偏差値」「ギャグ偏差値」「容貌偏差値」「実用偏差値」(成績がいいか、ギャグが冴えているか、容貌がすぐれているか、上手に男を立てられるか)である。「容貌偏差値」は男性から見ると「欲情偏差値」に充当する……と小倉千加子さんが『結婚の条件』の中で述べていたのが印象的だったのでこの言葉を使うけれど……ゆ、勇気がいるなあ……

*2:この言葉は桜庭一樹『ブルースカイ』で見かけて以来のお気に入り